2014年8月29日金曜日

PIC開発環境雑感

PICについてはやねうらお氏の有名ないますぐPICをやめてAVRに移行すべき10の理由他、いろんなところでdisられています。僕もそのことは知っていたのでPICを使おうと思ったときにちょっと腰が引けていたのですが、食わず嫌いは良くないので使ってみることにしました。

PICという名前が付いているコントローラには、CPUのコアアーキテクチャとして8ビット系と16ビット系と32ビット系があります。これらの間にはバイナリ互換性はありません。ペリフェラルが似ているだけです。そもそもPIC32になるとMIPSだし。

Microchip社からはMPLAB® XC: Compiler Solutionsというコンパイラが提供されていて、それぞれのアーキテクチャ向けにxc8、xc16、xc32が提供されています。有償版はけっこうお高くて1000ドル前後しますが、無償でも最適化オプションとして-O0、-O1だけしか使えない以外は別に制限はないようです。

それらのコンパイラを統合して、エディタ、デバッガまで含めた統合開発環境として、MPLAB® X Integrated Development Environment (IDE)が提供されています。こっちは無償。他のコンパイラと組み合わせても使えるようです。

xcコンパイラはgccベース、MPLAB XはNetbeansベースで作られていて、特にへんなカスタマイズはしていなくてわりと使いやすい印象を受けました。

コンパイラ、MPLAB XともにWindows、Linux、OSX版が提供されているのもよいです。
僕はOSXで使っているのですが、特に悩むこともなく、スムーズにインストールできました。

コマンドライン環境との相性もまあまあで、MPLAB Xで一度プロジェクトを設定すると、Makefileが作成されるので、コマンドラインからコンパイルすることができます。

僕の場合の開発フローは

  • MPLAB Xでプロジェクト作成および編集(ファイルの追加/削除など)
  • emacsで編集 → emacs上でコンパイル
  • MPLAB XでPICに書き込みおよびデバッガ起動
という感じになっています。なかなか幸せ。

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