The State Machine CompilerとUMLの関係
バグが少ない実装を行うための方法論はいろいろとありますが、組み込みソフトへの数理的アプローチなどにも書かれているように、形式的な記述からコードを生成するというのも一つの有効な方法だと思います。以前から、SMCというステートマシンコンパイラを使ってみたりしていたのですが、このテの奴はどうしても独自の記法でステートマシンを記述するのがめんどうでなかなか実装に手がつかなかったりします。
ということで、Astahのステートマシン図からSMCのコードを吐きだすプラグインを作成していたのですが、実装を進めていくうちに、ネストした状態や、疑似状態を素直に取り扱えないという壁につきあたりました。
そんなバカな、と思ってFAQを見たところ、
SMC is not and will never will be a Statechart implementation. The SMC and Statechart philosophies are too different to be reconciled.という衝撃の一文がありました。SMC使いはじめてから何年も経つというのに・・・
といいつつ、良く考えてみるとUMLの仕様ってあまり真面目に見たことがなく、 UML2.0クイックリファレンスくらいしか読んでないので、この機会に少し真面目に仕様を見てみようと思いました。
UMLの仕様
UMLについて解説しているサイトはたくさんありますが、意外と一次資料へのリンクをちゃんと紹介しているサイトは少ないですね。まあ、Googleに聞けばすぐ見つかるのですが、少しだけわかりにくいので紹介しておきます。UMLの総本山は http://www.uml.org/ です。
最新のドキュメントは http://www.omg.org/spec/UML/2.4.1/にまとめられています。
この中で、人間が読める仕様書は
- Infrastructure specification
- UMLの下部構造。OMGが定義する他の仕様との関係や、上部構造で定義してある要素間の関連、図の要素の定義などについて書かれています。
- Superstructure specification
- 上部構造。各種の図の定義が書かれています。
今回のように「ステートマシンとはなんぞや」という姿勢で読む場合には、Superstructureから読んでいけばよさそうです。
非常に明快なのですが、すでにUMLに慣れていないと読めなさそうです。
ということで、しばらく、UMLの仕様を参照しながら状態遷移機械の実装について考えていきたいと思います。
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿